オゼンピック(有効成分:セマグルチド)とサクセンダ(有効成分:リラグルチド)は、注射タイプのGLP-1受容体作動薬です。
海外ではどちらも肥満症の治療薬として認可されており、それぞれ減量効果に関する研究が多数行われています。
しかし、研究によって結果が異なり、減量効果の優劣はつけられないのが現状です。
オゼンピック(セマグルチド1.0mg) の減量効果 |
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データ1 | 30週間 | -5.17kg |
データ2 | 30週間 | -6.4kg |
データ3 | 56週間 | -6.1kg |
データ4 | 56週間 | -5.6 kg |
サクセンダ(リラグルチド3.0mg)の 減量効果 |
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データ5 | 20週間 | -4.4kg |
データ6 | 26週間 | -10.9kg |
データ7 | 52週間 | -14kg |
データ8 | 56週間 | -8.4kg |
研究データによって結果が変わるのは、オゼンピックとサクセンダの投与量が異なるためだと考えられます。
最大投与量(オゼンピック1.0mg・サクセンダ3.0mg)を使用した≫研究では、サクセンダの方が減量効果が高いと報告されました。
ただし、サクセンダ3.0mgを投与する場合の費用は、月額10万円以上と高額になりがちです。
それぞれ投与頻度やコストが異なるため、効果だけでなく、ライフスタイルや予算に合わせて薬を選びましょう。
オゼンピックとサクセンダの違いは?どっちが痩せるのかの検証結果も紹介
オゼンピックとサクセンダの違いは、含まれている有効成分の種類です。
有効成分の種類が異なると、投与の頻度に違いが出ます。
名称 | ![]() |
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有効成分 | セマグルチド | リラグルチド |
投与頻度 | 週に1回 | 毎日 |
投与量 | 0.25mg 0.5mg 0.75mg 1.0mg |
0.6mg 1.2mg 1.8mg 2.4mg 3.0mg |
半減期 | 145時間 | 11〜15時間 |
【用語】半減期:薬の血中濃度が半分になるまでの時間のこと。半減期が長いほど作用が長期間続くため、少ない投与頻度で効果が期待できる。
オゼンピックに含まれる「セマグルチド」は、体に長く留まることができるため、週に1回の投与で減量効果が期待できます。
一方でサクセンダに含まれる「リラグルチド」は、身体に留まる期間が短いため、毎日の投与が必要です。
なお、オゼンピックとサクセンダの減量効果は、薬の投与量や対象者の体重によって異なります。
【検証A】セマグルチド1.0mgとリラグルチド1.2mgの減量効果
検証Aでは、オゼンピック(セマグルチド)には、サクセンダ(リラグルチド)の約3倍の減量効果があったと報告されています。
なお、検証Aのオゼンピック投与量は最大(1.0mg)ですが、サクセンダの投与量は最大(3.0mg)ではありません。
【検証B】セマグルチド1.0mgのリラグルチド3.0mgの減量効果
オゼンピックとサクセンダ、それぞれ最大量を投与した検証Bでは、減量効果は同程度であると報告されました。
検証Bでは、オゼンピックとサクセンダで、副作用の起こりやすさにも違いがなかったと発表されています。
なお、オゼンピックやサクセンダの副作用は、低血糖・便秘・吐き気などです。
【検証C】セマグルチド2.4mgとリラグルチド3.0mgの減量効果
現在、オゼンピック(セマグルチド)の最大投与量は1.0mgですが、同じ成分の薬(ウゴービ)を使った実験で、セマグルチド2.4mgの投与による減量効果が報告されています。
検証Cでは、オゼンピックに含まれる成分「セマグルチド」の方が、高い減量効果があると結論付けられました。
体重100kgの人に換算すると、体重減少率-15.8%は約16kgの減量、-6.4%は約6kgの減量に相当します。
【検証D】セマグルチド1.0mg/2.4mgとリラグルチド1.8mg/3.0mgの減量効果
NMAと呼ばれる分析方法を用いた研究では、オゼンピックとサクセンダ、それぞれ最大量で投与した場合の減量効果が確認できます。
最大量の投与で減量効果が高かったのはサクセンダでした。
【用語】NMA(ネットワークメタアナリシス):いくつかの研究結果を集めて統合し、解析を行う手法のこと。
セマグルチド2.4mgは、オゼンピックと同成分の薬剤「≫ウゴービ」の成分量です。
成分は同じですが投与量の最大値が高いため、オゼンピックよりもウゴービの方が、高い効果が期待できます。
なお、検証Dでは副作用の出現率についても研究されており、サクセンダの方が重篤な副作用の出る確率が高いと報告されました。
【値段】安いのはオゼンピックとサクセンダのどっち?月額の違いとは
1か月あたりの費用を抑えやすいのは、オゼンピックです。
どちらも1本あたりの相場は同じ2〜3万円ですが、投与頻度が異なるため、1か月にかかる費用に違いがあります。
【オゼンピック】1か月あたりの料金相場 | ||
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0.25mg | 1~1.5万円 | 月0.5本 |
0.5mg | 2〜3万円 | 月1本 |
0.75mg | 3~4.5万円 | 月1.5本 |
1.0mg (最大量) |
4~6万円 | 月2本 |
【サクセンダ】1か月あたりの料金相場 | ||
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0.6mg | 2〜3万円 | 月1本 |
1.2mg | 4〜6万円 | 月2本 |
1.8mg | 6~9万円 | 月3本 |
2.4mg | 8~12万円 | 月4本 |
3.0mg (最大量) |
10~15万円 | 月5本 |
【料金一覧】オゼンピックの相場は月額1〜1.5万円
オゼンピックの相場は、最小量の0.25mg投与の場合、月額1〜1.5万円です。
■オゼンピック取り扱いのクリニック
クリニック | 初月/月 | 最大量/月 |
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クリニックフォア ≫公式サイト |
14,850円 | 59,400円 |
DMMオンライン クリニック ≫公式サイト |
12,100円 | 48,400円 |
elife(イーライフ) ≫公式サイト |
13,450円 | 53,800円 |
※初月:0.25mg/最大量:1.0mg※税込み/自由診療
オゼンピックは初回〜1か月の期間、週に1回0.25mgで投与を継続する薬です。
1か月ほど投与を続けても思うような効果が出ない場合は、0.25mgずつ投与量を増やし、最大で1.0mgまで増量します。
【料金一覧】サクセンダの相場は月額2万円
サクセンダの相場は、最小量の0.6mgを投与した場合、月額2万円です。
■サクセンダ取り扱いのクリニック
クリニック | 初月/月 | 最大量/月 |
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ファイヤークリニック ≫公式HP |
17,800円 | 89,000円 |
デジタルクリニック ≫公式HP |
20,229円 | 101,145円 |
elife(イーライフ) ≫公式HP |
19,800円 | 99,000円 |
※初回:0.6mg/最大量:3.0mg※税込み/自由診療※オンライン診療は医師の診療が必要となり、医師の判断によってはお薬を処方できない場合があります。
サクセンダ1本は18mgなので、0.6mgを毎日投与した場合、1か月で1本を使い切ります。
毎日投与するタイプの薬は、消費量が激しいため、費用も高くなりがちです。
オゼンピックはこんな人におすすめ
- 注射は週に1回だから続けやすい
- サクセンダよりもコスパが高い
- 耐性が付きやすい
- 効果が安定するまでの時間がかかりやすい
オゼンピックは、使用頻度が週1回のため、忙しい方でも続けやすい点が魅力です。
また、最大量を投与した場合、サクセンダよりも月額5万円ほど安いのもポイント。
費用を抑えつつ高い減量効果を期待したい方に、オゼンピックはぴったりです。
サクセンダはこんな人におすすめ
- 投与開始から数日で効果が安定しやすい
- 肥満症の治療薬としての実績が長い
- 毎日、注射を打つ必要がある
- 最大量を投与すると高額になる
- 3.0mgが最大
- 月額10万円以上
サクセンダは、安定した効果が4〜5日で現れ始めるため、即効性を期待したい方におすすめです。
早い段階で食欲を抑えられれば、効率良くダイエットを進められます。
GLP-1ダイエット薬やオゼンピック・サクセンダの違いに関するQ&A
オゼンピックやサクセンダは、使い続けると効果が低減する?
オゼンピックやサクセンダは、使い続けると効果が現れにくくなる傾向があります。
もしも、継続が原因で効果が落ちた場合は、薬の種類を変えるのがおすすめです。
GLP-1ダイエット薬の投与をやめるとリバウンドするの?
GLP-1ダイエット薬は、投与をやめてもリバウンドしにくい薬です。
リバウンドしにくいのは、無理な運動や食事制限が不要で、ストレスが溜まりにくいため。
ストレスが溜まらなければ暴飲暴食が起こりにくいため、リバウンドも防ぐことができるのです。
サクセンダからオゼンピックへの切り替えは可能?
サクセンダからオゼンピックへの切り替えは可能です。
ただし、自己判断で切り替えを行うと思わぬ副作用が出ることも。
切り替えを希望する場合は、必ず医師に相談しましょう。
- 切替後は体調の変化に気を配る
- 気になる症状が出たらすぐに相談
- 血糖値を測り変動を確認する
- 糖尿病の場合のみ
医師に相談すれば、切替後の用量も判断してもらえますよ。
オゼンピックとサクセンダは併用できる?
オゼンピックとサクセンダは、併用できません。
併用すると低血糖が起こりやすくなったり、思わぬ副作用が出てしまったりするリスクがあります。
サクセンダ・オゼンピック・リベルサスの中で効果が高いのは?
GLP-1ダイエット薬の中で体重減少の効果が高いのは、サクセンダやオゼンピックなどの注射薬です。
※データ出典:検証B/PIONEER7
【まとめ】GLP-1ダイエット薬の種類と特徴の一覧表
国内でGLP-1ダイエットに使われているのは、内服薬のリベルサスと、注射薬のオゼンピック・ウゴービ・サクセンダ・ビクトーザ・マンジャロの合計6種類です。
どの薬も期待できる効果は同じ「食欲抑制」ですが、有効成分や投与方法が異なります。
それぞれにメリットとデメリットがあるため、悩みやライフスタイルに合わせて薬を選ぶことが大切です。
<セマグルチド>リベルサス・オゼンピック・ウゴービ
名称 | リベルサス | オゼンピック | ウゴービ |
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国内 認可 |
2型糖尿病 | 2型糖尿病 | 肥満症 |
発売日 | 2020年 | 2020年 | 2024年 |
最大 投与量 |
14mg | 1.0mg | 2.4mg |
減量 効果※ |
26週間で -2.5kg |
30週間で -4.5kg |
68週間で -15.3 kg |
※研究データより/参考:経口セマグルチド(リベルサス®錠)の薬理学的特性と臨床試験成績/SUSTAIN 1/Once-Weekly Semaglutide in Adults with Overweight or Obesity
オゼンピックとリベルサスは流通量が多く、多くのクリニックで取り扱われていることが特徴です。
一方、発売されたばかりで流通量が少ない「ウゴービ」は、処方条件が厳しく、肥満外来など限られた医療機関でのみ処方されています。
〈リラグルチド〉サクセンダ・ビクトーザ
名称 | サクセンダ | ビクトーザ |
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国内認可 | なし | 2型糖尿病 |
発売日 | 2014年 | 2010年 |
最大投与量 | 3.0mg | 1.8mg |
サクセンダは肥満症の治療を目的に作られた薬で、ビクトーザは糖尿病の治療を目的に作られた薬です。
製薬の目的は異なりますが、配合される成分は同じで、どちらも食欲抑制の効果が期待できます。
なお、減量効果が高いのは、最大投与量の多いサクセンダです。
同じ成分の医薬品は、投与量が多いほど高い効果が期待できます。
〈チルゼパチド〉マンジャロ
名称 | マンジャロ |
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国内認可 | 2型糖尿病 |
発売日 | 2023年 |
最大投与量 | 15.0mg |
マンジャロは、2023年に発売されたばかりの新薬です。
日本人を対象に行われた研究では、オゼンピックよりも高い減量効果があると報告されました。
なお、マンジャロは注目を集めているため供給が安定せず、一部のクリニックでは処方に厳しい条件が設けられています。
マンジャロとオゼンピックの比較実験 | |
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マンジャロ | -9.5kg |
オゼンピック | -4.4kg |
【参考文献】
■GLP-1受容体作動薬に関する注意事項
未承認医薬品等異なる目的での使用 | オゼンピック・サクセンダは、医薬品医療機器等法にて、肥満症やダイエット効果の承認を受けていない薬です。 |
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入手経路等 | 国内医薬品販売代理店経由 |
国内の承認医薬品等の有無 | 国内でダイエット効果が承認されている薬はありません。 |
諸外国における安全性等に係る情報 | 悪心・下痢・急性膵炎・低血糖等のリスクがあります。 |
医薬品副作用被害救済制度について | 万が一重篤な副作用が出た場合でも、医薬品副作用被害救済制度の対象にはなりません。 |